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環境ニュース[国内]

キリン、岩手県遠野市のホップ畑で生き物調査を実施、平地の畑は山裾よりやや少なめ

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2016.09.30 【情報源】企業/2016.09.28 発表

 キリンホールディングス傘下のキリンは、岩手県遠野市のホップ畑で生き物調査を実施した。同ホップ畑は、期間限定で10月25日に発売する「一番搾り とれたてホップ生ビール」の原料を栽培している。調査は2014、2015年に続く3年目となり、今回は防風林に囲まれていない平地にあるホップ畑も調べた。その結果、観察できた数は山裾の畑よりやや少なめだった。

 これまでの山裾に位置するホップ畑調査では、ホップ畑と防風林、下草の組み合わせがさまざまな生き物を育んでいることが明らかになってきた。防風林に囲まれない平地のホップ畑も多いことから、今回は遠野の観光名所にもなっているカッパが住んでいたとされる「カッパ淵」と、かつての生活を伝える施設「伝承園」の間の畑を調べた。

 調査した時期が下草刈りを行った直後だったこともあり、生き物の数は少なかった。しかしモノサシトンボやハラビロトンボなどが観察できた。このホップ畑は水田に囲まれていて、周辺の水田で育って休息や捕食のためにホップ畑を利用していると考えられる。高さ5mを超すホップ畑は、夏だけ現れる整備された林の役割があるとみられる。

 畑の周囲では、小川が流れるカッパ淵周辺の水辺で多くの生き物を観察した。チョウ類で準絶滅危惧種のスジグロチャバネセセリや、ゴイシシジミ、ツバメシジミなどが見付かった。トンボ類、バッタ類も生息し、両生類は他の調査地では見られなかったトウキョウダルマガエルを確認した。2017年以降も引き続きホップ畑について調べる。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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