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環境ニュース[国内]

三菱日立パワーシステムズ、燃料電池とマイクロガスタービンの発電試験を開始

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2016.09.27 【情報源】企業/2016.09.20 発表

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)とマイクロガスタービン(MGT)を組み合わせた複合発電システムの実証試験を9月21日に始めた。同社は三菱重工業と日立製作所の事業を統合し、火力発電システム全般を手がけている。排熱も有効利用するコージェネレーション熱電併給)としての技術を評価し、2017年度の市場投入を目標にする。

 国立研究開発法人新エネルギー・産業総合開発機構(NEDO)の助成事業となり、東京ガスの研究施設「千住テクノステーション」(東京・荒川)に実証機を設置した。SOFCは900℃の高温で動作するセラミックス製の燃料電池で、燃料となる都市ガスを改質して取り出す水素や一酸化炭素と、空気中の酸素を反応させることで直接電力を発生させる。

 この際に残った燃料をMGTでの発電に使用して省エネを図る。MGTの圧縮機で昇圧した空気をSOFCに供給して発電に使った後、高温の排気をSOFCからMGTに送り、その熱と圧力を残った燃料と併せて発電に利用する。加圧することで電圧が増大する加圧型SOFCの特性を、発電効率の向上につなげる。この実証機は出力が250kW級で発電効率は55%だ。

 今後、複合発電システムの共同開発を実施しているトヨタ自動車やセルスタック(セルが積み重なった燃料電池本体)の量産化で、提携する日本特殊陶業(NTK)の工場、大成建設の施設にも実証場所を広げる。製造現場などさまざまな環境での運用効率や耐久性などを検証すると同時に、コスト低減や量産のノウハウを蓄積して市場投入を目指す。

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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