横河電機、子会社が滋賀県の浄水場制御によるアグリゲーター事業化調査を実施

【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2016.09.26 【情報源】企業／2016.09.16 発表

　横河ソリューションサービスは、滋賀県の浄水場制御によるアグリゲーター事業化の可能性調査を実施する。同社は横河電機の子会社で、国内の制御事業を手がけている。ポンプを統合制御した際の節電で創出できる電力量を意味するネガワット総量を算出し、事業化を調べる。アグリゲーターは多くの電力需要家の削減量を束ねた電力量で、対価を得る事業者を指す。

　経済産業省の「2016年度地産地消型再生可能エネルギー面的利用等推進事業費補助金」に応募し、「滋賀県内浄水場の群制御によるアグリゲーター事業化可能性調査」の主事業者に採択された。滋賀県企業庁は、琵琶湖から4カ所の浄水場に取水して、8市2町に上水道、60社に工業用水道を供給している。水量はあるものの、供給地域の標高が高い。

　このため、導水、送配水網で多くのポンプ動力が必要になり、環境負荷低減とエネルギーコスト削減に向けて効率的なエネルギー利用が求められている。アグリゲーター事業化可能性調査では、既存の設備に蓄積したポンプ群の稼働データから、水と電力の需要を予測する。その上で需給調整がどの程度できるか調べ、これを基にネガワット総量を導き出す。

　4カ所の浄水場の電力需給調整は統合EMS（エネルギー管理システム）で行い、再生可能エネルギーの出力抑制の回避にもつなげる。電力需要の推移や再生可能エネルギー導入の調査を中心に、共同応募者になっている関西電力と連携する。横河ソリューションサービスは新しいサービスビジネス展開の可能性を視野に入れ、事業化調査を進める。