一般財団法人環境イノベーション情報機構
日立製作所、環境目標「環境イノベーション2050」策定、CO2排出量を80%削減
【エコビジネス LCA】 【掲載日】2016.09.08 【情報源】企業/2016.09.05 発表
日立製作所は、2050年に向けたグループの環境長期目標「日立環境イノベーション2050」を策定した。2050年度までにバリューチェーン(事業価値の連鎖)を通したCO2排出量の2010年度比80%削減や、水・資源利用効率の2010年度比50%改善、自然資本へのインパクト(強い影響)を最小化するなどの目標を設定した。今後活動を推進する。日立は、気候変動、資源の枯渇、生態系の破壊など環境課題への対応が長期的な視点から必要と考え、環境イノベーション2050を定めた。低炭素社会、高度循環社会、自然共生社会の実現を目指し、それぞれの目標と取り組みを示した。低炭素社会では2010年度比でバリューチェーンのCO2排出量を2030年度に50%、2050年度に80%削減する。
製品・ソリューションの使用段階でのCO2排出量削減を狙いに、4つの方策を進める。(1)事業構造の低炭素化への移行、(2)環境負荷を削減する機器・材料の開発、(3)超高効率化で一層の省エネを達成する製品や低炭素エネルギーの開発・普及、(4)システム間で広域・複合的に連携協調することで省エネを可能にする社会システムソリューション普及などだ。
高度循環社会では、グループが使用する水・資源利用効率の2010年度比50%改善に向け、長寿命・省資源のモノづくりなどで資源の効率的な利用と廃棄物量の削減を図る。併せて、製品回収・リサイクルの徹底、生産工程での水使用量削減と排水浄化・再利用を強化する。自然共生社会は、生態系に与える影響を評価して負荷を最小にする。