一般財団法人環境イノベーション情報機構
住友商事、英国・北海の洋上風力発電事業に参画、出資会社の株式の一部を取得
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2016.08.04 【情報源】企業/2016.07.29 発表
住友商事は、英国沖合の北海海域で開発されている洋上風力発電事業に参画する。発電事業会社に出資する会社の株式の一部を取得する契約をオーストラリアの大手金融機関、マッコリーと締結した。発電事業に対して間接的に12.5%出資することになる。住友商事が英国の風力発電事業に関わるのは、洋上、陸上を合わせて初めてとなる。住友商事が参画を決めたのは、英国南東部に位置するサフォーク州の沖合約27km(水深約27〜36m)の「ギャロパー洋上風力発電事業」で、2018年の完成を予定する。マッコリーと、ドイツ電機大手のシーメンス、ドイツの大手発電事業会社、英国政府100%出資の再生可能エネルギーに特化した金融機関が共同開発し、工事を進めている。
336MW(33万6000kW)の総発電容量があり、シーメンス製の発電タービンを56基取り付ける。一般家庭約34万世帯の年間消費電力量に相当する年間発電電力量を見込んでいる。発電電力は、英国の電力会社との長期契約に基づいて25年間売電する。総事業費は約2000億円となり、大半を2015年10月に組成したプロジェクトファイナンスで賄う。
住友商事は洋上風力発電の最大市場になっている英国を重要戦略市場の1つに位置付け、事業機会を探っていた。欧州ではベルギーで3件の洋上風力発電事業に加わっている。165MW(16万5000kW)と216MW(21万6000kW)の2件が運転中で165MW(16万5000kW)の1件は建設中となる。ほかに日本、米国、南アフリカなどで風力発電に関わる。