一般財団法人環境イノベーション情報機構
竹中工務店、「脱炭素モデルタウン」整備、エネルギー管理システムで仮想発電所
【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.07.25 【情報源】企業/2016.07.15 発表
竹中工務店は、本店がある東京・江東区新砂エリアの自社の関連建物を中心に、環境配慮型の街づくり「竹中脱炭素モデルタウン」を整備する。2020年にかけて順次実証する。第1弾で秋からの実証に向けて3棟を対象に、自社のエネルギー管理システム「I.SEM」を活用したVPP(バーチャルパワープラント=仮想発電所)の構築を7月に始める。竹中脱炭素モデルタウンは、省エネ・蓄エネ・創エネシステムを最適に組み合わせ、複数の建物や異なるエネルギー機器を1棟の建物のように統合制御し、建物に設置した各種の装置を高効率に活用して消費エネルギーを最小限にする。加えて、最新の緑化システムや雨水活用技術なども盛り込み、最大級の脱炭素を実現するモデル街区にする。
VPPは発電機、蓄電池、太陽光発電機などエネルギー機器を統合制御して1つの発電所のように機能させることを意味する。I.SEMは、電力需要の予測、最適運転計画、リアルタイム制御の機能があり、新砂エリアの竹中工務店東京本店ビル、東陽町インテスビル、TAK新砂ビルのエネルギー需要から消費まで仮想的につなぎ、1棟として制御する。
I.SEMのエネルギー管理機能によって中小規模事務所ビル同士の組み合わせでもランニングコストが10〜20%、CO2排出量が5〜10%削減できる。竹中脱炭素モデルタウンの一連のシステムを導入した場合、複数の用途が集まる10万m2の街区で新・再生可能エネルギーを最大限に活用すると、40〜60%のCO2排出量を削減する効果が得られるという。