一般財団法人環境イノベーション情報機構
ナホトカ号油流出事故の油濁損害賠償請求訴訟 国と船舶所有者らが和解
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2002.09.02 【情報源】国土交通省/2002.08.30 発表
平成9年1月2日に日本海沿岸で発生したナホトカ号油流出事故に関連し、国と海上災害防止センターがナホトカ号の船舶所有者らに対して、油防除に伴い生じた損害賠償の支払を請求していた訴訟で、平成14年8月30日、原告と被告が和解に到達し、訴訟が終了することになった。この訴訟は国と海上災害防止センター(国土交通省の認可法人で油汚染防止作業などを担当)が平成11年12月17日に東京地方裁判所に提起していたもの。国は約15.2億円、海上災害防止センターは約53.9億円をナホトカ号船舶所有者であるロシアのプリスコ・トラフィック・リミテッドと、船主責任保険組合である英国のUKクラブに請求していた。
今回の和解内容は、被告であるプリスコ・トラフィック・リミテッド、UKクラブ、国際油濁補償基金が平成14年9月10日に国に対し遅延損害金を含む約18.9億円を、海上災害防止センターに対し約41.6億円を支払うとするもの。
なお今回の和解によってナホトカ号油流出事故に関する損害総額が確定し、漁業者、観光業者、地方自治体などを含む各被害者に、それぞれ認められた損害額の全額が最終的に9月10日以降順次補償金として支払われることとなった。補償総額は、これまでに支払われた仮払いを含め約261億円に達している。【国土交通省】