一般財団法人環境イノベーション情報機構
ヤマハ発動機、セネガルの漁業近代化でJICAの「協力準備調査」に採択
【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2016.02.18 【情報源】企業/2016.02.10 発表
ヤマハ発動機は、西アフリカに位置するセネガルの漁業近代化を後押しする提案を、独立行政法人国際協力機構(JICA)の2015年度第1回「協力準備調査(BOPビジネス連携促進)」に応募して採択された。内容は「FRP(ガラス繊維強化プラスチック)船製造・販売事業準備調査」で、同国でのFRP漁船事業に関して準備調査を始める。BOPビジネスは途上国の低所得層を対象にした事業活動を意味し、企業と開発援助機関が連携して収益を確保しながら、貧困層の生活向上を始めとする社会的な課題を解決する。JICAの事業は、日本企業のBOPビジネス促進を目的に調査活動を支える。2010年度に始まり、BOPビジネス構築のための調査や情報収集の費用を上限5000万円で支援する。
ヤマハ発動機は、零細漁民の収入拡大と安全操業に向け、自社のFRP造船技術をセネガルに供与し、FRP漁船の現地製造・販売を目指す。同国で使われる木造漁船の問題になっている漁獲物の衛生管理、安全性、維持費を改善し、少量でも衛生性を維持して高く売る仕組みに転換する。これにより、水産資源や森林の保護にも役立つ。
ヤマハ発動機は1970年代から海外にFRPボートの技術移転を行い、これまで33カ国に実施した。現在13カ国で稼動し、年間3000隻、累計6万5000隻の建造実績がある。アフリカでの事業は1960年代から手掛け、54カ国のうち52カ国に販売代理店を設けて二輪車製造・販売や船などのマリン製品、発電機、浄水装置を展開している。【ヤマハ発動機(株)】