一般財団法人環境イノベーション情報機構
三菱日立パワーシステムズ、香港に建設のGTCC発電設備を受注、主契約は三菱商事
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2016.01.22 【情報源】企業/2016.01.19 発表
三菱重工業と日立製作所の火力発電システム事業を統合した三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、香港の火力発電所向けに天然ガスだきガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を受注した。同発電所は、香港の電力大手、香港電燈が建設する。主契約者を務める三菱商事の下でタービンなど主要機器を供給する。2020年1月の運転開始を予定している。香港島の南西部に位置するラマ島にあるラマ火力発電所の既設9号機に隣接して、出力35万kWの10号機を新設する。環境負荷低減の観点からガス発電比率の拡大を進める行政当局の政策に沿った大型案件で、香港島の旺盛な電力需要に対応する。MHPSはガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、脱硝設備を製作・供給する。
香港電燈は香港島への電力供給を一手に手掛ける。MHPSとの関係は長く、MHPSはこれまでにラマ発電所の1〜9号機向けにガスタービン、蒸気タービン、ボイラーなどの主要機器を多数納入しているほか、既存の設備を、GTCCをはじめとする先進的な発電設備に転換する改造工事も多く受注した。今回も、これまでの実績と機器の性能が高く評価されて受注した。
GTCC発電はガスタービンで発電した後、その高温排ガスを活用して蒸気タービンでも発電する。燃費効率が高くエネルギーが有効活用でき、CO2排出量を低減する。化石燃料を使用する、最もクリーンで高効率な発電方式とされる。MHPSは国内外でGTCC発電設備の納入実績が多く、今回を弾みに環境負荷を低減するGTCC発電の提案をさらに推進する。【三菱日立パワーシステムズ(株)】