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環境ニュース[国内]

宇部興産、苅田セメント工場に排熱発電設備が完成して本格稼働を開始、CO2抑制

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2016.01.12 【情報源】企業/2016.01.07 発表

 宇部興産が苅田セメント工場(福岡県苅田町)に建設していた排熱発電設備が完成し、1月に本格稼働を始めた。発電した電力はすべて同工場内で利用し、発電に伴う化石燃料の使用量とCO2排出を抑制する。この排熱発電設備は、セメントの製造工程で排出される熱を利用して、タービンを回して発電する仕組みだ。
 セメントはクリンカーと呼ぶ塊を原料にし、クリンカーは石灰石、粘土などを1450℃のキルン(焼成窯)に投入・焼成することで製造する。苅田セメント工場の排熱発電設備は、キルンに投入する前の原料を予熱するプレヒーターと、できたクリンカーを急冷するためのクリンカークーラーの排熱を利用して発電する。
 宇部興産は、環境負荷低減と自給率向上による電力の安定確保、電力コスト削減を狙いに、効率の高い排熱発電設備を苅田セメント工場に導入することを決め、2014年6月から建設してきた。排熱発電設備によって、同工場のエネルギー原単位は約15%改善し、エネルギー起源のCO2排出量も約10%(年間約5万t)削減する。
 宇部興産のセメント事業は、苅田セメント工場と宇部セメント工場(山口県宇部市)、伊佐セメント工場(山口県美祢市)の国内3工場体制で運営している。宇部と伊佐は自家発電所から電力供給を受けているが、苅田は使用電力の大半を購入していて、自給率は約10%と低かった。排熱発電設備で約40%に向上した。【宇部興産(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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