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環境ニュース[国内]

日本製紙、石巻工場にコンクリート用混和材の製造設備完成、ボイラー燃焼灰を活用

ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2016.01.07 【情報源】企業/2015.12.22 発表

 日本製紙が宮城県石巻市の石巻工場に建設していたコンクリート用混和材の高品質フライアッシュ「CfFA(カーボンフリー・フライアッシュ)」の製造設備が完成し、12月22日に完工式を開いた。自家発電用の石炭ボイラーの燃焼灰を有効活用する。東日本大震災からの復興のための建設資材向けに春から供給を始める。
 完成したCfFAの製造設備は年間約1万tの生産能力がある。試験運転によるサンプル提供を行った後、春に販売を始める。3月までは無償(運賃は別途)で提供する。フライアッシュを混入したコンクリートは、一般的に40年とされるコンクリートの寿命を60〜100年に延ばすといい、長期間にわたって耐久性を維持する。
 フライアッシュは石炭を燃焼する際に生じる灰の一種を指す。燃焼ガスとともに吹き上げられる球状の微粒子で、電気集じん機などで回収してリサイクル資源に活用する。CfFAは、品質が安定した使用しやすいコンクリート混和材で、品質の高いコンクリートを製造できることから、利用の拡大が見込まれている。
 石巻工場は日本製紙の基幹工場だが、震災で大きな被害を受けた。完全復興した後は、森林資源が集積する東北地方の立地を生かし、木質バイオマスの幅広い利用と、エネルギーやリサイクルなどで多様な事業展開を進めている。石炭ボイラー燃焼灰の有効利用もその一環で取り組み、CfFAによって東北地方の復興を後押しする。【日本製紙(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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