一般財団法人環境イノベーション情報機構
大日本印刷、太陽光を効率的に取り入れる採光フィルムの既存窓ガラス向け開発
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.12.16 【情報源】企業/2015.12.10 発表
大日本印刷(DNP)は、建物の窓から太陽光を効率的に取り入れる採光フィルムの既存窓ガラス向け「DNP採光フィルム(現場施工用)」を開発し、2016年1月に販売を始める。リフォームの際に窓に貼り付けることで日当たりが悪い部屋全体が明るくなり、照明の電力消費量を削減する。窓から入る太陽光を天井などに効果的に反射・拡散する。日中の室内を明るくして電力使用量を抑制する採光フィルムが注目され、既存の窓ガラスに貼り付けるタイプへの要望が高いことから、新たに開発した。DNPは新築の住宅やオフィスビル用に、採光フィルムを2枚のガラスの間に挟んで貼り合わせた「DNP採光フィルム(合わせガラス用)」を2015年10月に発売し、大手ハウスメーカーに採用されている。
DNP採光フィルム(現場施工用)は、専門業者が窓ガラスに貼り付けて使う。日当たりが良くない北向きの窓に導入したところ、室内の明るさが使用する前の2倍に向上し、照明のエネルギーを13%削減した。光を反射・拡散する機能をフィルムの表面ではなく内部に持たせた構造のため、表面は平滑で、付着した汚れも拭き取りやすい。
透明なガラスに貼り付けると、フィルムの光を拡散する層によってすりガラス調になり、プライバシー効果も高まる。太陽光の紫外線は99%カットし、人体や家具、カーペットへのダメージを軽減する。窓ガラスが割れた時のガラスの飛散も防ぐ。住宅やオフィスビル、文教・商業・医療施設に展開し、2017年度までに累計30億円の売り上げを目指す。【大日本印刷(株)】