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環境ニュース[国内]

東芝、京浜急行電鉄の新造車両向けに駆動システム納入、消費電力量を大幅削減

大気環境 交通問題】 【掲載日】2015.12.14 【情報源】企業/2015.12.09 発表

 東芝は、京浜急行電鉄の通勤電車「新1000形」の新造車両向けに駆動システムを納入した。全閉型の永久磁石同期電動機(全閉PMSM)と、4in1VVVF(可変電圧可変周波数制御)インバーター装置を組み合わせた仕組みで、現在一般的なシステムと比べて消費電力量を大幅に削減する。この駆動システムを搭載した車両の運転が12月9日に始まった。
 6両編成の新1000形1編成分に駆動システム2セットを納入した。東芝の全閉PMSMが京急電鉄の車両に初めて採用された。信頼性と実績が評価されたという。全閉PMSMは定格効率97%の高効率モーターで、全閉構造のため内部清掃の必要がない。4in1VVVFインバーター装置は、1台の冷却器に対して4つのインバーター回路を配置したユニットを2台搭載する。
 4in1VVVFインバーター装置は小型・軽量化し、1台の装置で8台の全閉PMSMを駆動させる。これによって電力供給を受けて加速する状態「力行」の消費電力量を削減する。併せて、独自の制御方法で電力回生ブレーキの割合を増やして車両全体の省エネも図る。電力回生ブレーキは主電動機を発電機にして発生した電力を電車線に戻すブレーキを意味する。
 こうした機能により、東芝の従来システムと比較して消費電力を30〜50%削減する。この駆動システムは、さまざまな車両・路線で使えるように標準化していて、大幅な仕様変更なく幅広い車両に搭載できる。東芝の全閉PMSMを採用した車両システムは阪急電鉄、JR九州、阪神電気鉄道やアジアに導入されている。今後も省エネ効果が高い製品を展開する。【(株)東芝】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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