NEC、中小規模の電力小売業者向け需要家情報管理・電力需給管理システムを発売

【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.11.18 【情報源】企業／2015.11.12 発表

　NECは、中小規模の電力小売業者向けに「需要家情報管理クラウド」と「電力需給管理システム」を発売する。2016年4月に提供を始める。同月の電力小売り全面自由化に伴い、新たに電力小売りを始める事業者が増えていることを受けた。インターネットを介して必要な機能を提供するクラウドサービスのため、初期導入コストが抑えられる。
　電力小売り事業を実施するには需要家情報管理や電力の需給管理システムを整える必要がある。需要家数が少ない事業者は、システム導入費用に対する投資回収リスクが課題になっていることから、需要家数に応じて月額で課金する仕組みのクラウドで支える。拡大を見込む事業開始や、ビジネス機会を捉えた速やかなシステム導入を実現する。
　需要家情報管理クラウドは、電力事業者にとって必要な顧客情報管理と、電気料金の計算を含む請求・入金管理、需要家が料金の確認や料金プランの変更ができるマイページなどの機能を一括して提供する。電力需給管理システムや既存の請求システムなどと連携する機能もオプションで構築できる。月額30万円（税別）からの価格を設定した。
　電力需給管理システムは、電力供給地域の電力需給予定と実績が1つの画面で把握できる“需給バランス監視機能”や、日本卸電力取引所が扱う電力取引市場で1日前まで取引できる“スポット市場”や“1時間前市場”に入札する機能がある。需要家やグループごとの予測値を作成する需要予測支援も備え、事業の安定化を図る。価格は個別見積もりで決める。【日本電気(株)】