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環境ニュース[国内]

住友ゴム、タイヤの新材料開発技術完成、低燃費・グリップ・耐摩耗性能を向上

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.11.05 【情報源】企業/2015.10.29 発表

 住友ゴム工業は、タイヤの新たな材料開発技術「ADVANCED 4D NANO DESIGN(アドバンスド・フォーディー・ナノ・デザイン)」を完成させた。ゴムを分子レベルで忠実に再現したシミュレーション解析によって、低燃費、グリップ、耐摩耗などの性能を大幅に向上できる。この技術で材料開発を進め、環境性や経済性に優れるタイヤを提供する。
 独自の材料開発技術「4D NANO DESIGN」を進めて「ADVANCED」を付けた。4D NANO DESIGNは、ゴム材料の構造や性質を予測して自在にコントロールすることで材料が高精度に設計できる。その成果でタイヤラベリング制度で最高グレードの低燃費タイヤを発売した。今回、低燃費と相反するグリップや耐摩耗性能を同時に高めるため、技術を進化させた。
 ADVANCED 4D NANO DESIGNは、ゴムの内部構造を連続的に、鮮明に解析してシミュレーションできる技術だ。大型放射光施設でゴムの構造を、大強度陽子加速器施設で運動をそれぞれ解析し、内部構造と分子の運動を観察できるようにした。これにスーパーコンピューター「京」でのシミュレーションを加え、ゴム内部でストレスや発熱が発生している箇所の特定を実現した。
 ストレスの原因を低減して、低燃費、グリップ、耐摩耗性能を向上させる技術の例で、耐摩耗性能に着目すると、ストレスの発生抑制と同時に発熱もコントロールできる。試作タイヤのトレッド(路面と設置する部分)ゴムは、低燃費とグリップ性能を維持しながら耐摩耗性能が200%に向上した。今後、各性能を高い次元で制御して高められるようになる。【住友ゴム工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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