一般財団法人環境イノベーション情報機構
デンソー・豊田自動織機、トヨタのHV「新型プリウス」搭載の各種製品を新開発
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.11.02 【情報源】企業/2015.10.29 発表
デンソーと豊田自動織機は、トヨタ自動車が12月に発売を予定するハイブリッド車(HV)「新型プリウス」に搭載する各種の製品を新開発した。小型・軽量化などで環境性能の一層の向上に貢献する。デンソーはパワーコントロールユニット、モーターステーター(固定子)、豊田自動織機はカーエアコン用電動コンプレッサー(圧縮機)を手掛けた。パワーコントロールユニットは、電池からモータージェネレーター(発電機)に流す電流を調整する機能などを備える。新型は車両の高機能化、高性能化に伴って小型・高出力化が求められることに応え、冷却構造の改善や電子制御回路の集積化を図った。現行のHV「プリウス」に搭載している製品と比べて約33%小型にした。トヨタと共同開発した。
モーターステーターは車両の駆動とブレーキ時に発電する機能を持つHVのモーターの基幹部品で、コイルに電流を流して磁力を発生させてローターを回す。今回、独自の巻線方式のステーターを開発し、従来製品より2割以上軽くした。カーエアコン用電動コンプレッサーは、小型・軽量化しながら冷房能力を30%高めるとともに、消費電力を8%低減した。
デンソーはこの電動コンプレッサーを搭載したカーエアコンシステムを開発し、冷房の消費電力を18%低減した。冬は暖房性能と窓ガラスの曇り防止を両立する構造で、換気の熱損失を30%抑制する。新型プリウスはこれらの製品と熱効率を高めたエンジンなどで環境性能を向上させ、実走行に近いJC08モードでガソリン1L当たり40kmの燃費を実現する。【(株)デンソー】