ダイキン工業、米国政府から「環境貢献企業」に認定、日本企業初、取り組みが評価

【エコビジネス 環境ラベル】 【掲載日】2015.10.21 【情報源】企業／2015.10.16 発表

　ダイキン工業は、日本企業で初めて、米国政府から「環境貢献企業」に認定された。気候変動の一因になる「ハイドロフルオロカーボン類（HFCs）」に関する温室効果ガス排出量削減への取り組みなどが評価された。米国子会社で住宅用空調のグッドマンも認定された。認定式が10月15日に同国のホワイトハウス（大統領官邸）で行われた。
　環境貢献企業の認定は産業界全体の環境意識向上を目的に、環境貢献に積極的に取り組む企業の活動を評価する。今回が2回目となり、グッドマンは昨年も認定を受けている。今回は米国だけでなく世界的な活動によってダイキン工業と併せて認定された。環境に配慮したバランスのとれた次世代冷媒「HFC-32」についての施策が高く評価された。
　ダイキン工業は「HFC-32単独冷媒を用いた空調機の製造や販売に関する延べ93件の特許」を9月10日に全世界に無償開放した。空調機のHFC-32単独冷媒への世界的な転換の促進を狙いにする。HFC-32は、現在一般的に使用されている冷媒「R-410A」と比べて温暖化係数（GWP）が3分の1に抑えられ、オゾン層の破壊がなくエネルギー効率も高い。
　グッドマンは、米国で広く使われる室内・室外機一体の壁埋め込み式空調システムにHFC-32を採用し、2016年に販売する。噴射剤や冷媒に使われる「HCFC-22」製造時の副産物として生成される、GWPの高い「HFC-23」の排出を厳しく管理・破壊していることも評価された。世界の拠点に適用し、年間670万tのCO2相当の温室効果ガスの排出を削減する。【ダイキン工業(株)】