一般財団法人環境イノベーション情報機構
NEC、静岡県富士市の地方鉄道と連携したスマートシティー構築可能性調査を実施
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.09.18 【情報源】企業/2015.09.14 発表
NECは、静岡県富士市の地方鉄道、岳南電車と連携したスマートシティー(環境配慮型都市)構築の可能性調査を実施する。鉄道用施設を利用して近隣に配電する“自営線”を整備する事業について調べる。岳南電車、富士市などと行う。自営線の設置コストを下げると同時に、断線リスクを軽減しながら、料金を抑えた電力供給を目指す。共同提案が一般社団法人新エネルギー導入促進協議会の「2014年度地産地消型再生可能エネルギー面的利用等推進事業(事業化可能性調査)」に採択された。富士市は熱需要家が多いことが産業の特徴になっていて、これを活用する。発電の際に発生する熱を製造工場で利用するとともに、つくった電気を配電する自営線を構築する。
自営線は岳南電車の鉄道に沿って設け、路線に近い工場やビル、商業施設、集合住宅などの高圧需要家に直接電気を届ける。分散型電源の発電は排熱利用が重要になるが、空調用途では夏と冬に使えても春と秋はできない。一方、製造工場の場合は年間を通じて使用可能なため、無駄のないエネルギーの活用が期待できるとしている。
大規模製造業のコージェネレーション(熱電併給)、未利用熱での発電のほか、太陽光、バイオマス発電での電気を供給する。一般送配電会社の電力系統とは切り離す。安価で安定した電力が供給できれば沿線の活性化につながり、岳南電車の旅客増につながる。同電車はJR東海道本線吉原駅と岳南江尾駅間の9.2kmを運行している。【日本電気(株)】