一般財団法人環境イノベーション情報機構
TDK、グループの蓄電池の充電や水処理用途に使用できる簡易定電流電源を開発
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.09.16 【情報源】企業/2015.09.10 発表
TDKは、グループで産業機器向け電源を手掛けるTDKラムダブランドの蓄電池の充電や水処理用途に使用できる簡易定電流電源「EVSシリーズ」を開発した。TDKラムダが9月に受注を始め、10月に量産出荷を始める。需要が高まる蓄電池充電器の内蔵電源に適している。定電流電源は電流値が一定になるように制御する電源回路を指す。電力のピークシフトやピークカット、非常用電源として蓄電池の利用が拡大している。EVSシリーズは蓄電池の充電に必要な“定電流定電圧充電方式”の充電器向けに開発した。同方式は充電電流と充電電圧をともに管理して、過充電から電池を保護する。最大出力電力300Wの基板型ファンレスタイプと、同600Wのユニット型の2モデルを展開する。
ファンがなく静かな300W基板型は、12V系、24V系・48V系の各蓄電池の電圧に合わせて出力電圧18V、36V、57Vのタイプをそろえた。並列運転で大容量蓄電池の充電にも対応する。定電流はそれぞれ16.7A、8.4A、5.3Aとなる。電圧の上限値、定電流の電流値は変更できる。600Wユニット型は36V・15.3A、57V・9.7Aの2タイプを揃えた。
リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、鉛蓄電池などの蓄電媒体の充電や、水の電気分解など、定電流制御が必要なシステムを主な用途にする。併せて電源と蓄電池の間に使う専用の逆流防止モジュールも投入し、10月に受注を開始する。EVSシリーズと現行シリーズで使用できる。逆流防止ダイオードに代わって発熱を大幅に削減する。【TDKラムダ(株)】