一般財団法人環境イノベーション情報機構
三菱日立パワーシステムズ、米国発電所向けに大型ガスタービンを受注
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.09.15 【情報源】企業/2015.09.09 発表
三菱重工業と日立製作所の火力発電システム事業を統合した三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、米国の発電会社、NTEエナジーが同国中西部のオハイオ州に新設する発電所向けに大型ガスタービンを受注した。環境負荷を低減する天然ガスだきガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となる。2018年4月に運転を始める。米国拠点のMHPSAを通じて受注した。造られるのはオハイオ州ミドルタウンの「ミドルタウン発電所」で、出力は52万5000kWが見込まれる。運転開始後は約40万世帯分の電力を供給する。NTEエナジーは米国東南部のフロリダ州に本拠を置き、オハイオ州や南部のテキサス州、南東部のノースカロライナ州などで、電源開発や発電・送電・売電を手掛けている。
GTCC発電設備は、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成し、MHPSは世界最高水準の効率を誇るガスタービン「M501GAC形」と、発電機を供給する。併せて技術者を派遣して現地での指導も実施する。ガスタービンはMHPSAの米国内の生産拠点で製作する。北米向けM501GAC形の受注累計は今回を含めて20基に達した。
GTCCは、ガスタービンで発電した後、その排熱を使って蒸気をつくり、蒸気タービンでも発電する。従来排気されていた排熱を再利用することで効率を高める。化石燃料を使う発電の中でCO2排出量が最も抑えられる。MHPSはGTCC発電設備に関して国内外で多くの納入実績があり、今後もM501GAC形をはじめガスタービンとGTCC設備の展開に注力する。【三菱日立パワーシステムズ(株)】