一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝・トヨタ自動車、神奈川県などと「低炭素水素」活用プロジェクトの検討を開始
【エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2015.09.10 【情報源】企業/2015.09.08 発表
東芝、トヨタ自動車、トヨタグループでエネルギー関連製品のトヨタタービンアンドシステムは、再生可能エネルギーを利用して「低炭素水素」を製造し、活用する実証プロジェクトを行う。神奈川県、横浜市、川崎市、岩谷産業とともに、内容の検討と事業可能性の調査を始めた。4年間を予定し、2016年4月から本格的に実証する。このプロジェクトは環境省の委託事業「2015年度地域連携・低炭素水素技術実証事業」で、神奈川県の京浜臨海部を対象地域に行う。再生可能エネルギーを活用してCO2を排出することのない水素の製造と貯蔵、輸送、利用までの水素サプライチェーン(供給網)を構築する。これによって、水素利活用の簡易な統合的システムを実現する。
取り組むテーマは、風力発電で水を電気分解して水素を製造するシステム、最適な水素供給のための貯蔵と輸送の仕組み、燃料電池フォークリフトの導入利用、 水素の価格やCO2削減量など水素サプライチェーンの事業可能性調査−−の4つだ。横浜市が神奈川区で運営する風力発電所「ハマウィング」(出力1980kW)の電力を使う。
水素は東芝の水電解装置で製造し、簡易水素充てん車で輸送して青果市場や冷蔵倉庫、物流倉庫などの燃料電池フォークリフトで使用する。プロジェクト実施にあたり、9月7日に学識経験者も加わった「委員会」を立ち上げた。今後委員会で本格的な実証の方向性や実証後のあり方に関して議論を重ねて協力体制をつくり、具体的な内容を詰める。【(株)東芝】