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環境ニュース[国内]

積水化学、新たな下水熱回収技術の実用化へ愛知県豊田市と協定、実証事業を実施

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.08.31 【情報源】企業/2015.08.26 発表

 積水化学工業は、愛知県豊田市と「ミライ・チャレンジ都市パートナーシップ協定」を8月26日に結んだ。新たな下水熱回収技術の実用化に向けて、同市で2016年度の供用開始を予定する下水処理場「あすけ水の館」で実証事業を共同で実施する。貯留水から回収した熱エネルギーを処理場内の学習施設棟の空調に実利用する際の性能などを検証する。
 事業期間は2017年3月までで実証は2016年6月に始める。下水や処理水の貯留槽「ピット」内に、「ピット型熱交換器」を設置して、熱エネルギーを回収する。試算では、従来の空気熱源ヒートポンプと比べて約30%のランニングコストとCO2排出削減効果が期待される。下水熱を活用する学習施設棟は子供の環境学習に使われる。
 ピット型熱交換器は、小口径の下水道管路や下水道管路が敷設されていない地域に適用できることが特長だ。下水道管から熱を回収する既存の「エスロヒート下水熱」シリーズが設置できない場合でも導入できる。採熱効率と防食・耐久性が高い熱回収管によって、処理水量が少ない小規模の下水処理場・排水処理施設から効率的に回収する。
 積水化学は実証事業の結果を踏まえ、下水熱の利用に加え、ビルや地下街の排水を貯留するビルピットや雨水貯留槽など、下水以外の貯留水からの熱回収の提案につなげる。豊田市は政府から2009年に「環境モデル都市」に選定され、エネルギーなど社会課題の解決を目指す企業・大学などを支援する「ミライ・チャレンジ都市」に取り組んでいる。【積水化学工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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