一般財団法人環境イノベーション情報機構
三菱電機、ルームエアコンの新製品発売、左右独立のファン搭載、省エネ性が向上
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.08.27 【情報源】企業/2015.08.24 発表
三菱電機は、ルームエアコンの新製品「霧ヶ峰FZシリーズ」6機種を10月下旬から順次発売する。室内機に左右が独立して駆動する新型のファンを世界で初めて搭載し、構造を一新した。解像度を4倍に高めたセンサーと連携して、同じ部屋に異なる温度空間を実現する。新型ファンに新開発の小型DCモーターを採用することで省エネ性能を向上させた。新型ファン「パーソナルツインフロー」は、ファンを左右に2つ配置し、別々に風を出せるようにした。それぞれが独立して駆動し、風量を制御する。センサー「ムーブアイ極(きわみ)」が個人の手足・足先など細部までの温度変化を測り、人に合わせて左右のファンで違う風を送る。暖房時には、左右の床温度に最大3℃の差を付けられる。
新しい小型DCモーターはファンの回転中心部分に収まり、送風効率を向上する。モーターの消費電力は、従来型と比べて同一風量時に31%削減し、通年エネルギー効率(APF)を3.0%改善する。パーソナルツインフローは室内機上部にあるため従来のようなレイアウトの制約がなくなり、熱交換器搭載量を22%増やした。これでAPFが4.5%改善できる。
三菱電機のルームエアコンはこれまで、APFの改善効果は5年間で13.2%だったが、今回1年だけで前年モデルと比較して13.3%改善する高い省エネ性能を達成した。室内機の構造を全面的に見直したのは約50年ぶりで、快適性と省エネ性能を両立した。霧ヶ峰FZシリーズは冷房定格能力4.0〜9.0kWを展開する。合わせて月産1000台を計画している。【三菱電機(株)】