一般財団法人環境イノベーション情報機構
東邦テナックスなど、ソーラーカーレース参戦の工学院大学プロジェクトに協賛
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2015.07.28 【情報源】企業/2015.07.24 発表
帝人子会社で炭素繊維・複合材料事業の東邦テナックスと、同社グループで先端複合材製品のジーエイチクラフトは、世界最大級のソーラーカーレースに参戦する工学院大学のプロジェクトに協賛する。車体主要素材に炭素繊維を提供し、設計・製作を支援した。同レースはオーストラリアで10月に開かれる「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ2015」だ。工学院大の車体は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製で、東邦テナックスの超軽量織物を使用した。成形の厚さ0.06oの極薄の超軽量織物で、これによって従来にないCFRPの薄肉化が可能になり、空力特性に優れる独自のデザインと、クラス最軽量の約55sの車体重量を実現した。耐久走行に耐えられる剛性と強度、実用性、安全性も兼ね備える。
工学院大の学生が主体になって車両の設計・製作に取り組み、実用的で安全なソーラーカーを目指して開発した。設計の段階からジーエイチクラフトが製作を支援した。車両は全長4.5m、全幅1.8m、全高1.0mで4輪2ドア、2人乗りとなる。コンセプトの際の形状がフクロウに似ていることから、英語でフクロウを意味する「OWL(あうる)」と名付けた。
工学院大は2009年にプロジェクトを立ち上げ、2012、2014年に国内大会で優勝した。ワールド・ソーラー・チャレンジには2013年に初出場した。ワールド・ソーラー・チャレンジはオーストラリア北部のダーウィンから南部のアデレードまで約3000kmを走行する。帝人はグループを挙げてCFRPの展開を推進し、自動車用途での採用・普及を目指している。【東邦テナックス(株)】