一般財団法人環境イノベーション情報機構
トヨタ自動車、燃料電池バスの実証実験を日野自動車と実施、給電と走行を確認
【大気環境 その他(大気環境)】 【掲載日】2015.07.23 【情報源】企業/2015.07.21 発表
トヨタ自動車は、燃料電池で走行する燃料電池バス(FCバス)の実証実験を日野自動車とともに、東京都内で7月24〜30日に実施する。非常時を想定した外部電源供給システムの公開給電実証実験と、バス路線の走行による公共交通としての実用性の確認を行う。東京都は2016年度からのFCバスの都営バスへの導入を目指し、走行実証に協力する。FCバスはトヨタと日野が共同開発した。日野のハイブリッドノンステップ路線バスをベースに、トヨタが2014年12月に発売した世界初の量産燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」向けに開発した「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を搭載する。TFCSはモーター、高圧水素タンク、FC昇圧コンバーター、駆動用バッテリーなどで構成する。
出力を高めるため燃料電池(最高出力114kW)とモーター(同110kW)をそれぞれ2個備えると同時に、高圧水素タンク(容積60L)を8本搭載し、バス用に最適な設計を施した。全長10.525mm、全幅2.49m、全高3.34mで定員は座席26、立ち席50、乗務員1の計77人となる。車両から外部に電力を供給するシステムはDC300Vで最高9.8kWの出力がある。
東京・江東区の都環境科学研究所で7月25日に外部電源供給システムの公開給電実験を行い、24日と27〜30日に都心部と臨海地域で走行実証する。都営バスの営業所を起点に実験・回送運行して走行性能、燃費性能や快適性、点検整備・作業方法、水素充てんなどについて調べる。都は2020年までに、100台以上のFCバスの導入を目標にしている。【トヨタ自動車(株)】