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環境ニュース[国内]

清水建設、水素関連施設の安全性向上へ爆発の影響予測シミュレーションを開発

エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2015.07.01 【情報源】企業/2015.07.01 発表

 清水建設は、水素と酸素の化学反応で発電して走行する燃料電池車(FCV)をはじめ水素を利用する社会に備え、水素関連施設の安全性と経済性の向上に向けて水素ガス爆発の影響を予測するシミュレーションシステムを開発した。予測の結果を考慮して構造設計でき、施設の計画策定に役立つ。将来水素関連施設の設計を手掛けることを想定した。
 水素ガスはCO2を排出しないエネルギーで、トヨタ自動車が世界初の量産FCVを発売し、国や自治体も取り組みを始めている。一方、水素ガスが漏れてガスだまりができると爆発する可能性もあり、細心の注意が求められる。貯蔵設備などは当初、屋外設置が基本になるものの、今後、地下や屋内など各種の形態が出てくると予想されるため開発した。
 空気の流れやガスの拡散を予測するプログラムに、水素ガスの燃焼過程を高精度に予測する解析モデルを組み込んだ。漏れたガスが広がる過程を捉え、着火点から火炎が拡大して爆風圧が壁・天井などに反射しながら伝わる状況を計算し、壁や天井に作用する圧力を予測する。建物形状、窓や扉の位置・大きさ、漏えい量、着火点などが入力できる。
 設計者はシミュレーションを繰り返すことで、建物の形状や窓や扉の大きさ・位置、構造形式を検討して安全性と経済性を高められる。シミュレーションに必要な時間は1つのパターンで1〜2週間程度だ。予測の精度は、清水建設が開放空間で実施した爆発実験と第三者が半閉鎖空間で行った爆発実験(論文)を対象に解析し、確認している。【清水建設(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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