三菱電機、ミャンマーの変圧器製造・販売会社と設計・製造支援の技術提携

【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.06.30 【情報源】企業／2015.06.25 発表

　三菱電機は、ミャンマーの変圧器製造・販売会社、アジア・ゼネラル・トランスフォーマー（AGT）と、電力用変圧器の設計・製造支援に関する技術提携契約を6月25日に結んだ。同国の電力システムの事業拡大につなげる。100MVA 230/66kV電力用変圧器を対象にする。AGTは三菱電機の技術を活用した中・大型変圧器を製造・供給する。
　三菱電機は、66kV以上の中・大型変圧器の生産を可能にする内鉄形油入変圧器の設計・製造技術をAGTに指導する。内鉄形油入は、鉄心の回りに巻線を配置した構造で、内部に絶縁効果や冷却効果を高める絶縁油が満たされている変圧器を指す。AGTはミャンマーの有力変圧器メーカーで、三菱電機との提携によってその地位を高める。
　ミャンマーは経済成長に伴って産業発展や都市化の加速が進み、電力インフラの整備が求められている。国内発電量の約70％を水力に依存していることや停電の頻発など、安定供給の面で課題があり、電力供給を支えてきた送配電設備や変電設備の老朽化対策や増強が不可欠になっている。こうした背景から三菱電機はAGTと提携した。
　三菱電機はこれまで、AGTと同じ企業グループで電力関連機器を手掛けるミャンマーのアジア・ゼネラル・エレクトリック（AGE）に対し、同国の現地販売代理店を通じて中圧配電盤用の真空遮断器を供給し、長期的な協力関係を築いてきた。今回のAGTとの提携でグループとのパートナーシップを強化し、同国市場で事業の拡大を図る。【三菱電機(株)】