一般財団法人環境イノベーション情報機構
丸紅など、福島「浮体式洋上ウィンドファーム実証」2期で7MWの装置組み立て完了
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2015.06.24 【情報源】企業/2015.06.22 発表
「福島洋上風力コンソーシアム」が手掛ける福島県沖の「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」第2期で、7MW(7000kW)の風力発電装置の組み立てが完了した。同コンソーシアムは丸紅、三菱商事、三菱重工業、日立製作所、清水建設など10社と東京大学で構成する共同体だ。同県いわき市の小名浜港から実証海域へえい航し、6月30日に設置を始める。風力発電装置は三菱重工業の油圧式ドライブ型で、7MW(7000kW)は浮体式の洋上風力発電設備として世界最大規模となる。三菱重工の神戸造船所二見工場(兵庫県明石市)で風車タワー、同横浜製作所金沢工場(横浜市金沢区)で風車ナセル(風力を電力に変換する装置)を製作した。浮体は小名浜港に入港していて、風車の搭載を終えた。
実証海域ではアンカーチェーン(錨鎖)と海底ケーブルが先行設置されている。設置工事完了・試験調整と試運転開始を9月中旬に予定し、12月中旬から実証運転する。第2期は今後、日立製作所の5MW(5000kW)ダウンウインド型で浮体式の洋上風力発電設備の建設を始める。ダウンウインド型はローター(回転部分)を風下に配置する方式を指す。
5MW(5000kW)用のアンカーチェーンの敷設は7月下旬に始める。浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業は2012年3月に経済産業省から受託した。第1期では浮体式の変電所と、2MW(2000kW)のダウンウインド型浮体式洋上風力発電設備(いずれも日立製)を設置した。5MW(5000kW)の発電設備で完成し、安全性や信頼性、経済性を評価する。【丸紅(株)】