三菱日立パワーシステムズ、丸紅と共同で韓国のGTCC発電所向けタービンを受注

【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.05.27 【情報源】企業／2015.05.25 発表

　三菱重工業と日立製作所の火力発電システム事業を統合した三菱日立パワーシステムズ（MHPS）は、丸紅と共同で、韓国に建設されるガスタービン・コンバインドサイクル（GTCC）発電所向けに、中核機器となる「M501J形」ガスタービン2基と蒸気タービンを受注した。韓国でのM501J形の受注は16基になった。2019年11月の運転開始を予定する。
　韓国の発電会社、韓国西部発電などが出資する特別目的会社が造る「新平澤天然ガス発電所」向けで、同発電所は首都ソウル中心部の南約80kmに位置する京畿道平澤市に建設される。設計・調達・建設（EPC）を手掛ける同国建設大手、ポスコ建設などの共同事業体に供給する。運転を始めた後は発電電力を同国電力取引所に売電し、ソウル周辺の電力需要を支える。
　発電設備はM50J形ガスタービン2基、蒸気タービン1基、発電機などで構成する。MHPSはガスタービンと蒸気タービンを製作・供給し、技術者を派遣して指導にあたる。運転開始後は長期保守契約に基づいて安定稼働を支える。GTCC発電はガスタービン発電に加え、その高温排ガスを使って蒸気タービンでも発電する。効率が高く、環境負荷を抑える。
　M501J形はMHPSの主力機器で、世界最高水準の高効率での運転を実現する。GTCC発電設備に使うと、従来型の石炭だき火力発電と比べてCO2排出量が約50％低減できる。韓国ではこの5年で大型ガスタービンが関係する発電所建設の発注が1300万kW規模に達したが、MHPSはうち約850万kW分を受注し、同国の大型ガスタービン市場でトップシェアを誇る。【三菱日立パワーシステムズ(株)】