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環境ニュース[国内]

リコー、圧力や振動で高い発電性能を発揮する新しい柔軟材料「発電ゴム」を開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2015.05.20 【情報源】企業/2015.05.18 発表

 リコーは、圧力や振動で高い発電性能を発揮する新しい柔軟材料「発電ゴム」を開発した。圧力、振動、光、温度差など身の回りに存在するエネルギーから電力を得る環境発電(エネルギーハーベスティング)で圧電材料に活用されるセラミックスや高分子樹脂の課題を解決した。高い出力と柔軟性の利点を合わせて用途を広げ、技術の実用化を進める。
 セラミックスは比較的多くの電力が取り出せることから、機器設備の圧力・振動センサーなどの電子部品として普及している。半面、壊れやすいうえ重くを含むなどの課題があり、活用範囲が限られる。一方、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)に代表される高分子樹脂は、薄くすることで柔軟性を持たせられる特長があるものの、出力電力は微量だ。
 リコーが新たに開発した発電ゴムは、セラミックス並みの発電性能を持ちながら高分子樹脂を上回る柔軟性があり、小さな圧力にも反応する感度と、大きな圧力への耐久性を実現している。数百万回の繰り返し負荷試験で性能劣化がないことに加え、柔軟なため加工がしやすい。セラミックスのような高温加工の必要がなく、高い生産性が見込まれる。
 発電ゴムはこのように高出力、耐久性、加工性、生産性に優れ、設置場所の制約が少なく大きな面積でも利用できる。セラミックスや高分子樹脂と比べて幅広く応用できるため、今後材料の可能性を拡張し、センサーをはじめさまざまな活用に向けて実用化を図る。将来のIoT(モノのインターネット)社会の進展に伴う有効な発電材料として利用を目指す。【(株)リコー】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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