一般財団法人環境イノベーション情報機構
川崎重工、中国合弁会社が同国で環境配慮型ごみガス化システムを7機連続受注
【ごみ・リサイクル ごみ処理】 【掲載日】2015.05.14 【情報源】企業/2015.05.11 発表
川崎重工業と中国企業、CONCHグループの合弁会社、安徽海螺川崎工程(ACK)は、同国で環境配慮型のごみガス化システム「CKKシステム」を7機連続で受注した。既存のセメントプラントに焼却炉を併設し、セメントの生産とごみ処理工程を一体化させ、ごみや下水汚泥をガスにして得られる熱エネルギーを生産に有効利用する。11月までに順次納入する。今回、貴州省玉屏県、同省安順市、同省習水県、同省水城県、四川省峨眉山市、雲南省保山市、広西省扶綏県向けの計7機を受注した。処理能力は、峨眉山市が1日400t、習水県、保山市が同300t、安順市、水城県、扶綏県は同200t、玉屏県は同100tを見込む。中国でのCKKシステム受注はこれを含めて19機に拡大した。既に5機を納入し、順調に稼働している。
CKKシステムはごみの無害化・減量化・再資源化を可能にする。熱エネルギーを利用することで、生産工程で使用する石炭などの化石燃料とCO2排出量が削減できるうえ、ごみ・下水汚泥をガス化した後の灰などはセメント原料に再利用できる。従来のごみ焼却処理で行われている焼却灰の最終処分が不要で、完全なゼロエミッション(廃棄物ゼロ)を実現する。
ごみ処理で発生するダイオキシンなどの有害物もセメント焼成工程で無害化されるため、有害物処理設備の必要もない。CKKシステムは川崎重工のごみ処理、セメントプラント技術と、CONCHグループのセメントプラント運転のノウハウを融合させた。CONCHグループは世界有数のセメントメーカーのCONCHを傘下に持つ。川崎重工はACKに49%出資している。【川崎重工業(株)】