一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝、初めての商用EVバスが川崎市で運転開始、リチウムイオン二次電池を搭載
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2015.04.02 【情報源】企業/2015.03.31 発表
東芝で初めての商用電気自動車(EV)バスが、4月1日に運転を始める。横浜、川崎市で路線バスを運行する川崎鶴見臨港バスの川崎市内の路線を走る。従来のディーゼルバスと比べてCO2排出を大幅に削減する。EVバスは東芝のリチウムイオン二次電池「SCiB」を搭載している。東芝は、EVバス1台と急速充電設備1基を川崎鶴見臨港バスに納入した。東芝が川崎市と結んだ「スマートコミュニティ(環境配慮型地域)の実現に向けた連携・協力に関する協定」の一環で、路線バスの低炭素化を進める川崎鶴見臨港バスが賛同した。EVバスは全長9m、幅2.3m、高さ3.2m、定員56人となる。容量57.2kWhのSCiBを積み、約40km走行できる。バッテリーを少量にして十分な客室スペースを確保した。
EVバスは、JR川崎駅東口から川崎市立川崎病院、川崎市役所を経て川崎駅に戻る川崎区の川崎病院線を走行する。1日3回急速充電することで1日15周の運行を可能にした。EVバスは乗降数の測定機能と、東芝の画像解析技術で乗客の年齢層を推定する機能も備えた。川崎鶴見臨港バスの客層に応じた車内広告や、今後の運行計画策定に活用する。
災害時にはEVバスのコンセントを使ってバスを非常用電源に利用することもできる。東芝はEVバスに関し、東京・港区のコミュニティーバスでの実証運行や、2015年度から運行するワイヤレス充電による全日空の社用バス実証事業に参画している。今回の路線バス運行を弾みに、EVバスを中心にした都市交通ソリューション事業を加速させる。【(株)東芝】