一般財団法人環境イノベーション情報機構
富士通、「スマートアグリカルチャー」をオリックスなどと静岡県磐田市で実施を検討
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.03.31 【情報源】企業/2015.03.26 発表
富士通は、「スマートアグリカルチャー」と呼ぶICT(情報通信技術)を活用した農業事業をオリックス、種子開発の増田採種場(静岡県磐田市)とともに、同市で実施する。両社と立ち上げに向けた検討を始めることで合意した。環境を高度に制御した栽培施設で効率的に生産する。3社に加え、業態・業種を超えた企業・団体を融合したビジネスモデルを目指す。スマートアグリカルチャーは、センサーや大量のデータを農作物の育成に活用して生産性や品質を高める農業を指す。ハウスの環境を制御することで、季節や天候の影響を受けずに栽培できる。富士通が100%出資して4月1日に事業準備会社を設立する。詳細な実行計画に合意した後、共同出資と事業会社への変更を行い、2015年度後半に事業を始める。
当初は磐田市の約10haの面積を事業用地にあて、順次拡大する。種苗、栽培技術、流通を適切に組み合わせた事業モデルを構築して消費者のニーズに応える。流通企業の考え方を種苗会社、農業生産者にタイムリーに取り込むビジネスモデルを創り、栽培施設で大規模に効率的な生産をする。将来は加工も加え、実際の需要者からの注文に幅広く応える体制を整える。
専門性の高い種苗会社、高度な栽培技術がある農業生産者、流通・食品加工会社、自治体、学術機関、金融、農業機械・資材メーカーなどにも参加を求める。それによって種苗から生産、加工、出荷、販売まで食・農全体のバリューチェーン(事業価値の連鎖)を見据えたビジネスを実現する。雇用創造と人材育成にも取り組み、農業強化と地域創生につなげる。【富士通(株)】