一般財団法人環境イノベーション情報機構
モニタリングサイト1000 シギ・チドリ類調査第2期とりまとめ報告書公表
【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2015.03.03 【情報源】環境省/2015.03.03 発表
環境省生物多様性センターでは、モニタリングサイト1000の一環として実施しているシギ・チドリ類調査について、平成20年度から24年度までの調査成果のとりまとめを行い公表した。調査成果のとりまとめから、シギ・チドリ類の全種の最大個体数の動向を分析した結果、2000年度から2012年度までを通して、春期、秋期には減少していることが明らかとなった。
また、各調査サイトがラムサール条約の下での国際的に重要な湿地に関する基準6(水鳥の一つの種または亜種の個体群の個体数の1%を定期的に支える湿地)に合致するかどうかの評価を行ったところ、既にラムサール条約に登録されているサイトを除いて新たに25箇所のサイトが基準を満たすことがわかった。
絶滅危惧種に着目すると、ヘラシギ及びカラフトアオアシシギ(ともに環境省レッドリスト絶滅危惧TA類)は、近年の個体数は少なく絶滅の危機にある状況が継続していることがわかった。また、シロチドリ、ホウロクシギ、ツルシギ(いずれも同絶滅危惧U類)については個体数の減少傾向が認められ、絶滅が危惧される状況にあることがわかった。
環境省は、生態系の変化を明確に捉えるために長期間の継続的なモニタリングが必要であり、今後も引き続き行うとしている。【環境省】