一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝、コロンビアで地熱発電所を開発、同国の電力会社と協業の検討で覚書締結
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2015.02.23 【情報源】企業/2015.02.18 発表
東芝は、コロンビアで地熱発電所を開発する。同国の公的電力会社、イサヘン電力と協業に向けて検討を始めることで合意し、覚書を結んだ。合意を受けて東芝は、イサヘン電力がカルダス県ビジャ・マリア市に計画する同国で初めての地熱発電所について、実現可能性調査(FS)と建設、運転に取り組む。発電所の出力は50MW(5万kW)級だ。覚書には東芝、イサヘン電力のほか九州電力子会社で建設コンサルティングの西日本技術開発、世界的な資源探査・機器のシュルンベルジェも加わり、4社共同で開発を進める。西日本技術開発がエンジニアリングとFSを担当し、2年間のFSの結果、実現可能と判断されれば、東芝が発電所の建設と蒸気タービン、発電機などの主要機器を供給する。
シュルンベルジェは蒸気を発生する井戸の掘削と蒸気輸送設備を手掛ける。地熱発電はCO2排出量が削減できる再生可能な発電方式で、発電所は2020年の運転開始を目指す。コロンビアの現在の主要電源は水力発電で、東芝はこれまで同国向けに38台の水車発電機を供給した。イサヘン電力は水力に加えて地熱発電導入に力を入れ、東芝は地熱でも協力する。
東芝は1966年に日本初の地熱発電所、松川地熱発電所(岩手県八幡平市)に20MW(2万kW)の地熱蒸気タービン・発電機を供給して以来、北米、中南米、東南アジア、アイスランドなど世界各地に52台、計約3400MW(340万kW)の発電設備を納入した。シェアは世界トップの24%を占める。コロンビアでは蓄積してきた地熱発電のノウハウを生かす。【(株)東芝】