一般財団法人環境イノベーション情報機構
住友電工、メガソーラー用PLCストリング監視システムを三重県の発電所が採用
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2015.02.10 【情報源】環境省/2015.02.04 発表
住友電気工業の大規模太陽光発電所(メガソーラー)用PLC(パワー・ライン・コミュニケーション)ストリング監視システムが、メガソーラー「松阪山室メガソーラー発電所」に採用された。同発電所は三重交通グループで不動産事業を手掛ける三交不動産が、三重県松阪市に開発する。経済性に優れることや、信頼性の高いシステムが構築できる利点が認められた。PLCは直流高圧電力ケーブルを通信媒体に活用する電力線通信技術で、ストリングは直列接続した太陽光発電パネル群の最小構成単位を指す。PLCは情報通信分野で使われているが、高い直流電圧があるメガソーラーでは実現されていなかった。住友電工はPLCを使って発電量をリアルタイムに監視できるシステムを世界で初めて2014年に実用化した。
PLCストリング監視システムは、計測した発電電力のデータ通信に電力ケーブルを使うため、専用の通信線や無線通信設備が不要で、コストを抑えられる。さらにノイズや、雷の影響で発生する高電圧(雷サージ)に強く、信頼性の高いシステムを構築できる。三交不動産はこうした特長を評価し、松阪山室メガソーラー発電所で採用を決めた。
松阪山室メガソーラー発電所は13MW(1万3000kW)の出力があり、当初計画では12月の発電開始を予定する。PLCストリング監視システムは、2014年12月に運転を始めた三井住友建設の「三田川太陽光発電所」(佐賀県吉野ヶ里町)=1MW(1000kW)を皮切りに、今回を含めて国内数カ所が導入を決めている。住友電工は特長を訴えて採用拡大を図る。【住友電気工業(株)】