一般財団法人環境イノベーション情報機構
竹中工務店、耐火集成木材を3階建て医療施設に初適用、安らぎある環境を創出
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.02.03 【情報源】企業/2015.01.29 発表
竹中工務店は、自社開発した耐火集成木材「燃エンウッド」を使った建築プロジェクトを医療施設に初めて適用した。千葉県柏市の透析クリニック、新柏クリニック新築計画で、木を使った内外装で安らぎと安心感のある快適な療養環境を創り出す。国産木材の活用によって森林の整備促進につなげ、森のCO2吸収機能の維持拡大にも貢献する。新柏クリニックは「カラダの浄化だけでなくココロの浄化もできる『森林浴のできるクリニック』」をテーマに、周辺の水と緑地を生かした新しい透析クリニックを目指す。患者が長時間滞在して快適性が求められる透析室は、燃エンウッドによる連続した門型の柱・はりフレームと木質仕上げ材で視覚的な温かみや木の柔らかさ、香りが体感できる。
燃エンウッドはカラマツの荷重支持部、燃え代層と、モルタルとカラマツを交互に配した燃え止まり層の3層で構成する。火災が発生しても最外層の燃え代層が内部の燃焼進行を抑え、燃え止まり層がモルタルで熱を吸収して燃焼を止め、中心部の荷重支持部を火から保護する。建築基準法で耐火が必要な市街地の大規模建築物でも木造が可能になる。
新柏クリニックは3階建てで3134.28m2の延べ床面積がある。工期は1月から2016年1月までを予定している。燃エンウッドはこれまで、大型商業施設、オフィスビル、ショールーム、教育施設に使われてきた。今回医療施設にも採用されたことで、部材としての用途が拡大した。竹中工務店は今後も、環境負荷低減に寄与する大規模木造建築の展開を進める。【(株)竹中工務店】