一般財団法人環境イノベーション情報機構
日立製作所、スロベニアのスマートコミュニティー実証に参画、配電技術を導入
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.12.05 【情報源】企業/2014.12.03 発表
日立製作所は、スロベニアのスマートコミュニティー実証事業に参画する。同国と日本の共同事業で、日本の配電技術を導入して電力系統の安定性確保と効率的な運用を目指す。併せて、ピーク電力抑制や電力の地産地消を実現するデマンドレスポンス(需要応答)のソリューションを確立する。2014年12月から2015年9月に実証前調査を行う。独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「国際エネルギー消費効率化等技術・システム実証事業」の一環で、みずほ銀行、みずほ情報総研とともに委託先に選定された。日立が実証研究責任者として全体を取りまとめる。3社で実証前調査し、その結果を踏まえた事業化評価を経て、3年間実証事業を実施する予定になっている。
スロベニアは欧州連合(EU)の温室効果ガス排出削減を盛り込んだ指令に基づき、2020年までに全エネルギーの25%を再生可能エネルギーにし、エネルギー効率を20%改善する目標を掲げる。経済成長で電力需要が増加する中、配電設備の老朽化と同時に再生可能エネルギーの大量導入による影響も想定され、配電の高度な管理技術が求められる。
実証事業では、再生可能エネルギーの導入対策などに効果がある配電系統の監視や最小限の設備投資で電圧調整できる制御システムを入れ、需要家のエネルギーを管理するシステムと連携させる。スロベニアの複数の配電会社が共同利用できる制御システムの技術を開発し、継続して運用するためのビジネスモデルを検討・構築する。現地企業も参加する。【(株)日立製作所】