一般財団法人環境イノベーション情報機構
キリン、環境に配慮した国内最軽量のビール中瓶を開発、九州でテスト展開開始
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2014.11.14 【情報源】企業/2014.11.12 発表
キリンホールディングス傘下のキリンと、同社が100%出資するキリンビールは、環境に配慮したパッケージ導入の一環で国内最軽量のビールの中瓶を開発した。繰り返し使用できるリターナブル瓶で、九州で11月下旬にテスト展開を始め、2015年秋に全国に広げる。10年間ですべての切り替えを終える予定にしている。キリンは包装容器専門のパッケージング技術研究所を保有している。同研究所で日本山村硝子と共同で開発した。ビールの中瓶は飲食店などで広く利用されている。新たに開発したビール中瓶の重さは380gで、従来の470gから90g軽くし、約2割の軽量化に成功した。年間1000万本の場合、製造と物流のCO2排出量を同約930t削減できる。
ビール大瓶(リターナブル瓶)のセラミックスコーティング技術を応用した。傷を付きにくくすることで瓶の強度を保ち、軽量化できる。さらに、軽量化にあたって強度を高めるために瓶の裾部の半径を小さくし、成形の際に肉の厚みが確保しやすい形状にした。併せて、胴径を1.5mmスリムにして持ち運びを容易にした。
20本入り1ケースあたりで1.8kg軽くなり、CO2排出量の削減に加え、流通や販売店、飲食店などでの作業負荷も軽減する。キリンのパッケージング技術研究所はこれまでも国内最軽量のビール大瓶や、同炭酸飲料向け瓶を開発した。ビール大瓶は475gで、セラミックスコーティング技術で従来の605gを21%軽くしている。【キリン(株)】