NEC、バングラデシュの交通円滑化のための料金システム統合プロジェクト実施

【大気環境 交通問題】 【掲載日】2014.10.30 【情報源】企業／2014.10.27 発表

　NECは、バングラデシュの首都ダッカの交通円滑化のための料金システム統合プロジェクトを実施する。共通のICカードで複数の公共交通機関が利用できる料金徴収システムを構築する。独立行政法人国際協力機構（JICA）の技術協力事業を、土木・建設コンサルタントの片平エンジニアリング・インターナショナル（KEI、東京都中央区）と受注した。
　ダッカ都市圏では都市交通を道路交通に依存しているうえ、経済成長に伴う自動車の普及で渋滞・環境汚染が問題になっている。人口も現在の約1500万人から2025年には2000万人以上に増えると見込まれ、2017年末開業予定の高速バス輸送システム（BRT）や、2019年中に一部開業する軌道系都市交通システム（MRT）などの大量輸送手段が計画されている。
　JICAの技術協力事業は「ダッカ市都市交通料金システム統合のためのクリアリングハウス設立プロジェクト」で、路線バスやBRT、MRTなどの公共交通機関を共通のICカードで利用できる環境づくりを進める。ICカードの発行、IDの管理、清算などを行う交通料金徴収システム（クリアリングハウス）を構築する。2015年10月の試験導入開始を目指す。
　NECはJR東日本の「Suica（スイカ）」をはじめ日本でのIC乗車券システム構築のノウハウ・技術を応用し、交通料金徴収システムの設計・構築支援を手掛ける。KEIはプロジェクトを取りまとめる。NECとKEIは、ダッカ都市交通調整局（DTCA）や現地のソフト会社と連携して作業を進める。当初はDTCAが運営し、将来はICカードを電子マネーへも展開する。【日本電気(株)】