一般財団法人環境イノベーション情報機構
昭和電工、可視光応答型の光触媒が高機能カーテンに採用、抗ウイルス機能を保有
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2014.10.28 【情報源】企業/2014.10.22 発表
昭和電工の可視光応答型の光触媒材料「ルミレッシュ」が、インテリア関連商品販売を手掛けるリリカラの高機能カーテンに採用された。抗ウイルス機能を保有するプロ用のカーテンとして、ホテルや各種施設などに向けて9月から販売されている。可視光応答型は、人の目に見える光の波長に反応する性質を指す。ルミレッシュは、昭和電工100%子会社でセラミックス・光触媒の昭和電工セラミックスが富山工場(富山市)で開発した。高機能光触媒で、光のエネルギーで空気中の水分と酸素が反応して活性酸素を発生させ、表面に付着した菌やウイルスを不活化させる。光触媒は光があたると触媒作用を示す物質を意味する。
ルミレッシュが菌やウイルスの働きを抑えられることから、リリカラは厚手のカーテン(ドレープ)とレースカーテン計11商品に採り入れた。中高級のプロユースをターゲットに展開する。ルミレッシュは空港の空気清浄器や病院のトイレ壁面で実証試験が進められているほか、内装用膜材で採用が決まっている。
従来の光触媒は太陽光などに含まれる紫外光で、主に触媒機能を示す。一方ルミレッシュは、蛍光灯やLED(発光ダイオード)など屋内の弱いエネルギーの光でも高い効果を発揮することが特長で、ウイルス感染リスクを低減する技術として期待されている。昭和電工グループは今後も顧客との協働で活用を進める。【昭和電工(株)】