一般財団法人環境イノベーション情報機構
旭硝子、化学強化特殊ガラスとFRP素材を採用したメガソーラーが全面運用開始
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2014.10.20 【情報源】企業/2014.10.14 発表
北九州市若松区の大規模太陽光発電所(メガソーラー)「エネ・シードひびき太陽光発電所」が、10月14日に全面運用を始めた。このメガソーラーには、旭硝子(AGC)の化学強化特殊ガラスと、子会社でガラス繊維強化プラスチック(FRP)のAGCマテックスのFRP素材を採用した。AGCと、西部ガス子会社で再生可能エネルギー事業のエネ・シードが共同出資する事業会社が運営する。エネ・シードひびき太陽光発電所は、AGCが所有する約25万6000m2(25.6ha)の土地に出力20.5MW(2万500kW)の発電設備を設置した。北九州市では最大規模で、一般家庭5800戸の年間使用電力量に相当する発電電力量を見込む。発電した電力は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づいて九州電力などに売電する。約60億円を投資した。
ソーラーパネルは、三菱電機が開発した両面ガラス軽量パネルを採用した。軽さと強さが特長のAGCの化学強化特殊ガラス「Leoflex(レオフレックス)」が表裏の両面に使われている。裏面もガラスにして耐湿性を高め、パネルの劣化を抑えて発電効率低下を防ぐ。レオフレックスを使っているため、両面ガラスでも通常の片面ガラスより約2割軽量化できる。
架台は、AGCマテックスのFRP素材で軽くさびない「プラアロイ」を使った同社の製品で、厳しい環境での耐久性に優れる。一部には施工性の高い新設計の架台を使用して作業効率を高めた。エネ・シードひびき太陽光発電所は沿岸部に立地し、塩害によるソーラーパネルの劣化や架台の腐食などが懸念されていたが、レオフレックスとプラアロイで解決した。【旭硝子(株)】