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環境ニュース[国内]

東芝、東京メトロ銀座線の車両に駆動システムを納入、加速時の消費電力量を削減

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.10.03 【情報源】企業/2014.10.03 発表

 東芝は、東京メトロ銀座線車両「1000系」の3次車に、駆動システムを納入した。全閉式永久磁石同期電動機(全閉PMSM)と、次世代素材のSiC(炭化ケイ素)ダイオードを適用したVVVF(可変電圧可変周波数制御)インバーター装置を組み合わせた。1000系1、2次車のシステムと比べ、加速時の消費電力量を約4%削減するとともに、回生電力量を約3%改善する。
 全閉PMSMとSiCダイオード適用のインバーターを組み合わせた駆動システムとしては、世界で初めての導入事例だ。従来の銀座線車両「01系」の主回路システムと比べると、システム全体の消費電力量が約37%削減できる。全閉PMSMは、定格効率97%を実現する効率の高い主電動機で、一般的な車両に使われる開放型誘導電動機の90%と比べて、効率が大きく向上する。
 全閉PMSMは、外側が閉じられた全閉構造で内部清掃が不要のため、メンテナンス性も高くなる。主電動機を駆動するVVVFインバーター装置には、東芝が開発・製造したSiCダイオードを使用した。SiCダイオードは高温で動作し、熱の発生や損失を抑えられる特長がある。電流のノイズなどを除去するための高効率の制御装置も合わせ、さらに省エネ性能を向上させた。
 東芝は、PMSMを使った省エネ性能の高い駆動システムを東京メトロに納入し、銀座線のほか千代田線、丸ノ内線、東西線にも採用されている。2015年度以降はシンガポールの鉄道車両でも運用が始まる。東芝は同国の鉄道事業者のエンジニアリング子会社と、PMSMを使用した鉄道車両向け駆動システムのエンジニアリングなどを行う合弁会社を10月1日に設立する。【(株)東芝】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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