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東京ガス、高効率酸素製造装置の実証開発を開始、従来比最大50%の省エネを実現

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.09.10 【情報源】企業/2014.09.08 発表

 東京ガスは、高効率で酸素を製造する装置「HT-PSA」の実証開発を始める。従来の技術と比べて最大50%の省エネを実現する。独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトで、2017年度からの市場導入を目標にする。これまでに開発した独自の省エネプロセスを基に、実証機の開発や量産化技術の確立を進める。
 酸素製造装置で空気から分離した高濃度酸素は、ごみ処理施設や石炭ガス化複合発電、化学プラントなど幅広い産業分野で使われ、省エネで安価な酸素製造技術が求められている。気体が液化する際の温度差を利用して、酸素を分離する方法や、ゼオライトなどの吸着材で分離する従来の仕組みでは、大幅な効率向上が難しかった。
 東京ガスは2013年度までのプロジェクトで、高温下で高い特性を示す「ペロブスカイト型」の酸化物を吸着材に使用するとともに、吸着材で加温した酸素と窒素の熱を蓄熱体で回収する製造技術を開発した。この方法で最大50%の省エネが期待できる。今回の実証開発では、規模を拡大した高効率実証機の開発や、加熱・熱回収の最適化を進める。
 ペロブスカイト型酸化物を使った吸着材を600℃程度の高温に保ち、加圧した空気で酸素を吸着させる工程と、減圧して吸着材から酸素を取り出す脱着工程を交互に繰り返し、空気から効率的に酸素を分離する。併せて、吸着材を600℃程度に保つエネルギーを減らすため、蓄熱体を使用して排ガスの熱を効率よく回収することで、省エネを図る。【東京ガス(株)】

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