一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

凸版印刷、紙製の容器でできた非常用マグネシウム空気電池を共同開発、世界初

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2014.09.03 【情報源】企業/2014.08.29 発表

 凸版印刷は、紙製の容器でできた非常用のマグネシウム空気電池「マグボックス」を古河電池と共同開発した。紙容器は世界初という。紙製容器にすることで、使用後は、使い捨て電池として廃棄しやすくした。両社の技術を融合し、電解液が漏れにくく、実用的な容量を確保する構造を確立した。古河電池が12月中旬に発売する。主に地方自治体向けに展開する。
 マグボックスは、マグネシウムを負極物質、空気中の酸素を正極物質にして、水や海水を投入して発電させる電池で、長期間保存できる。非常時に水を入れるだけで、携帯機器へ電力供給できる。正極で酸素の反応を活性化させる触媒には、通常は、プラチナやレアメタル(希少金属)が使われるが、独自技術でレアメタルの使用をなくし、コストを削減した。
 負極のマグネシウムは、塩水に溶けやすいうえ電子の量が多く、発電効率を高められる。マグネシウム空気電池は、外部の空気を取り入れるため、水密構造を維持しながら大型化することが難しかったが、両社の技術で実現した。容器は環境に配慮して紙にした。古河電池が空気電池の開発・製造・販売、凸版印刷が容器の外装材と外箱の開発・製造を担当する。
 マグボックスは、縦・横・奥行きが233、226、226mm、重さは、注水前が約1.6kg、注水後は約3.6kgになる。300Whの最大電力量があり、最大5日間発電する。スマートフォン(多機能携帯電話)など、USB機器の充電に適し、DC5.0VのUSB出力端子を2個備える。騒音の発生がなく、発電時にCO2を排出しないため、紙製容器であることに加えて、環境にも配慮して設計されている。【凸版印刷(株)】【古河電池(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク