京セラ、共同出資する太陽光発電事業会社が兵庫に世界最大の水上メガソーラー

【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2014.09.02 【情報源】企業／2014.08.29 発表

　京セラと東京センチュリーリース（TCL）が共同出資する太陽光発電事業の特別目的会社（SPC）、京セラTCLソーラーは、兵庫県加東市の2カ所の池に水上設置型のメガソーラー（大規模太陽光発電所）を建設する。うち1カ所は、水上設置型で世界最大となる見込みだ。9月に工事を始め、2015年4月の発電開始を予定している。発電した電力は関西電力に売電する。
　水上設置型メガソーラーは、加東市の西平池と東平池に設置する。出力は西平池が約1700kW（1.7MW）、東平池が約1200kW（1.2MW）で、西平池は世界最大の規模を持つ。2カ所を合わせ、255Wの京セラ製太陽電池モジュールを1万1256枚取り付ける。年間で約330万kWh（3300MW）の発電電力量を予想している。一般家庭約920世帯分の年間電力消費量にあたる。
　水上に太陽電池モジュールを設置するための浮体構造物（フロート）は、水上太陽光発電設備を手掛けるシエル・テール（本社フランス）製を使う。同社のフロートは、同国で3年以上の稼働実績がある。全国各地で太陽光発電の導入が進み、メガソーラー用地が減少する中、京セラTCLソーラーは、遊休地や屋根に加えて水上設置型にも取り組むことにした。
　日本には農業用のため池や河川増水時の調整池など多くの池があり、これらの水面を使って太陽光発電事業に取り組む。現在100件を超える引き合いがあるといい、2014年度内に全国のため池などを対象に計約6万kW（60MW）の水上設置型メガソーラーの開発を目指す。水上では冷却効果が得られるため、地上設置や屋根置き型と比べて高い発電量が期待できる。【京セラ（株）】【東京センチュリーリース（株）】