一般財団法人環境イノベーション情報機構
イギリス、再生可能な熱源を地域に供給する水熱源ヒートポンプの有望河川マップを公表
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.08.25 【情報源】/2014.08.11 発表
イギリスエネルギー・気候変動省(DECC)は、水熱源ヒートポンプの利用で再生可能熱源を大規模に地域に供給できる約40のイングランドの都市河川・水路を記したマップを公表した。イギリスでは初めての発行となる。水熱源ヒートポンプは、従来のガス燃料や電気による家庭暖房に代わり、水から熱エネルギーを取り出して地域の熱供給ネットワーク等を通じ家庭や企業に供給する、低炭素の再生可能熱源である。同マップは、地方自治体や民間開発業者、地域団体が、ヒートポンプの設置に最適な場所を特定できるよう作成されたもので、1台で1メガワット超の発電容量(約400〜500世帯への暖房・温水供給が可能)を有する水熱源ヒートポンプを設置できる河川・水路を示している。DECCは、大規模運用が順調にいけば、クリーンで安定した国産エネルギーの供給が促進されるとしている。断熱管を使って地域の集中熱源から暖房供給を行っている現在の熱供給ネットワークでは、熱需要全体の約2%しか賄えておらず、政府は水熱源ヒートポンプ産業の成長を期待している。冬には、地域の低炭素エネルギープロジェクトの計画・実施を支援するための、政府の「熱需要マップ」の一部として、より詳細な版が発行される予定である。【イギリスエネルギー・気候変動省】