一般財団法人環境イノベーション情報機構
JFEエンジなど、北海道苫小牧市に農業プラントが完成、農産物の生産事業開始
【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2014.08.21 【情報源】企業/2014.08.11 発表
JFEエンジニアリングとJファーム苫小牧が、北海道苫小牧市に建設した農業プラントが完成し、農産物の生産事業を始めた。Jファーム苫小牧は、施設野菜農業を展開する企業と共同出資するグループの事業会社で、同農業プラントは、JFEエンジが推進するスマートアグリ(情報通信技術を活用した農業)事業の第1号プラントだ。8月下旬からベビーリーフを出荷する。農業プラントは苫小牧市の工業団地内にあり、3.8haの敷地に1.0haのベビーリーフ栽培棟、0.5haのトマト栽培棟と、エネルギー棟、出荷・管理棟などを設けた。天然ガスをエネルギー源にするガスエンジン・トリジェネレーションシステム(電気・熱・CO2併給)と高度栽培制御システムを組み合わせ、栽培に最適な環境をつくる。
トリジェネレーションは、環境負荷低減型の先進的生産システムで、電気、熱に加えて排ガス中のCO2を活用して農作物に供給する。高度栽培制御システムは温度、湿度、光量などを自動的に制御して最適化する。これによって天候や気候に左右されることなく安定的に大量生産を可能にするとともに、高い作物品質が確保できる。
ベビーリーフに続いて、10月にはトマトを出荷する。今後、研究中のトマトの高糖度化やベビーリーフの収穫量を増やす栽培ノウハウの適用を進める。12月にはバイオマスボイラー設備を設置する。木質チップを燃料に熱とCO2を供給することで、天然ガスが供給されていない地域でも稼働できるスマートアグリプラントの実証を始める。【JFEエンジニアリング(株)】