一般財団法人環境イノベーション情報機構
ソニー、難燃性再生プラスチックをグループ外に販売、最大99%の再生材使用率
【ごみ・リサイクル リサイクル】 【掲載日】2014.08.06 【情報源】企業/2014.08.04 発表
ソニーは、自社製品に採用している難燃性再生プラスチック「SORPLAS(ソープラス)」のグループ外への販売を10月上旬に始める。国内外の家電などのメーカーに提供する。ソープラスは、独自技術で最大99%の再生材使用率と高い耐久性・耐熱性を実現している。社外にも幅広く供給することで、資源の再利用を促進し、環境負荷の低減につなげる。ソープラスは、廃棄されたDVDなどの光ディスクや、液晶テレビに使われる光学シートなどから再生したポリカーボネイト樹脂に、独自の硫黄系難燃剤を加えた。2011年に実用化し、液晶テレビをはじめ、さまざまな自社製品に採用している。総重量比1%未満の添加量で、従来の難燃剤と同等の効果が得られ、ポリカーボネイト樹脂の特性を維持する。
製造事業所などで排出される廃ポリカーボネイト樹脂の再利用では、家電製品に必要な難燃性や強度を満たすため、新しいポリカーボネイト樹脂や難燃剤を多量に加えていた。一般的な配合比率は、再生ポリカーボネイト樹脂30%、新しいポリカーボネイト樹脂55%、難燃剤15%だ。ソープラスは、難燃剤などが1%で、再生ポリカーボネイト樹脂が99%を占める。
新しいポリカーボネイト樹脂の添加量が少ないことから、CO2発生量を大幅に抑えられるうえ、難燃剤が微量でリサイクルを繰り返しても特性が維持できる。一般的な難燃性ポリカーボネイト樹脂と比べ、CO2発生量を約8割削減する。各製品の特性に対応し、テレビ向けの高流動性、カメラ用の高衝撃性、パソコン向けの薄肉難燃タイプの3種を展開する。【ソニー株式会社】