一般財団法人環境イノベーション情報機構
三井不動産、札幌中心部に日本郵便と建設した複合ビルが完成、環境技術を採用
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.08.01 【情報源】企業/2014.07.30 発表
三井不動産が、札幌市中心部に日本郵便と共同で建設している、オフィスと商業施設の複合ビル「札幌三井JPビルディング」が8月1日に完成する。自動調光システム、LED(発光ダイオード)照明、雨水の利用などさまざまな環境技術を採用した。国指定重要文化財の北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)に近接する同市中央区に立地し、地域活性化策も施した。札幌三井JPビルディングは地上20階、地下3階建て、延べ床面積6万8192.35m2で99.95mの高さがある。「赤れんがテラス」と呼ぶ地下1階から地上4階の商業施設と、6階から19階のオフィスで構成する。地下3階には地域冷暖房設備を導入して環境に配慮した。環境技術では、外部からの光をセンサーが感知して自動調光するシステムで照明用電力を抑える。
事務室内の全ての照明をLEDにした。札幌市の民間賃貸・高層オフィスビルで初めてという。このほか屋上緑化や、トイレの洗浄水に雨水を利用する水処理システムなど、多角的な環境対応を実施した。窓側の冷暖房負荷を低減するため、高性能Low-Eペアガラスも取り付けた。市の建築物総合環境性能評価「CASBEE札幌(2007年版)」でAランクに当たる。
停電時には、非常用発電機で事務室内に電気を72時間供給する。民間の高層賃貸オフィスビルとして日本で初めて、全事務所階にAED(自動体外式除細動器)を設置した。地域活性化策では、憩いとにぎわいの空間や、赤れんが庁舎を望む無料の眺望ギャラリーなどを設けた。地下の歩行空間でJR札幌駅などと直結する。赤れんがテラスは8月28日に開店する。【三井不動産(株)】